シンガポールで過ごした３０代、４０代、５０代ー５０代編

今年で５５歳になる私は、シンガポールでまだ５０代の半分しか過ごしていないのですが、５０代はまさに子供が巣立っていった時でした。

５０歳になった時に、娘がイギリスの大学に入学するためにロンドンへと旅立ちました。まだコロナの前だったので、初めての寮生活、大学でのダンスクラブでの活動、海外へのリサーチ旅行など、前半の1年半は順調に大学生活を送っていた娘でしたが、2年生になった後の冬に雲行きがあやしくなってきました。

最初の頃は、中国だけの問題かと思っていたら、あっという間にイギリスに到着し、娘の周りでも感染者が増え始め、イギリスは早々にロックダウンに入りました。ただでさえ診てもらえないロンドンの病院は飽和状態になり、娘もパニック！泣きながら、シンガポールに帰りたいと電話してきたので、すぐにシンガポールに戻す事にしました。大学もオンライン授業になっていたので、シンガポールにいても勉強はできるという事で、その後半年ほどはシンガポールで生活していました。ただシンガポールもコロナの規制が厳しかったので、巣立ったはずの娘がほとんど家にいるという状態でした。

半年経って、ようやくイギリスも落ち着きを取り戻してきたような感じだったので、一度ロンドンに帰る事になり、9月にロンドンに帰った娘。ところが、今度はオミクロン旋風が吹き荒れました。最初の方はオミクロンも軽症ですむのか、そうじゃないのか、よくわからなかったので、ビビってまたシンガポールに戻ってきた娘。結局、大学3年の後半はシンガポールでオンライン授業を受けながら、オンラインでインターンシップをしながら過ごしていました。イギリスの大学は通常３年間なので、大学生活の１／3くらいをシンガポールで過ごしてしまった娘は、結局そのままシンガポールで就職しました。

巣立ったと思ったのも束の間、シンガポールにいるんかーい、となったのですが、せっかく決まった仕事が全く面白くなかったらしく、あっという間に次の仕事をロンドンで見つけ、新卒で入社した会社はたった３ヶ月で退職することとなりました。ロンドンではEコマースのマーケティングの仕事という、なんだか今時の仕事をしていて、モエシャンドンやスワロフスキーなど有名なブランドをいくつか担当してマーケティングのコンサルティングをしています。その仕事は忙しいけど、楽しいようで、手のかかった娘もやっと本当に巣立ったなという感じです。

息子の方は私が５０歳の時に、IBディプロマを終え、２年間のシンガポールの兵役につきました。体力テストに合格したため１０週間は免除になったので、正確には約２２カ月間の兵役でした。ちょうど娘がロンドンに旅立つのと同時期に息子の兵役も始まったので、我が家は突然夫婦2人になってしまったような感じでした。

息子の入隊の初日は家族3人で基礎訓練が行われる島に行き、最後のランチを一緒に食べて、去っていく息子を見た時は大泣きしてしまった私。入隊の数日前に髪の毛を坊主頭にしてきた時も、笑いながらも、泣けてきました。兵役があることもわかっていたのに、永住権を取ってしまったことも、もし息子が怪我をしたり、死んだりしたら、一生悔やみきれないと思うと、涙が止まりませんでした。

しかし、週末には帰ってくるシンガポールの兵役。最初の２週間半ほどは家に帰れないのですが、その後は金曜日の夜に家に帰ってきて、日曜日の夜に軍に戻るというような生活が続き、すぐに慣れてきました。基礎訓練が終わってからは、サージェントスクールに半年行き、その後はサージェントとして部下を持って兵役生活を送っていた息子ですが、ボーッとしていて、何を聞いても I don’t know みたいな、気のない返事をしていた息子が、軍隊で鍛えられたからか、中間管理職のような責任を担っていたからか、２年間で、随分と成長して、すっかり大人になりました。トロトロと長時間かけてご飯を食べていた子が、あっという間にペロリとご飯を食べるようになったのも、大きな変化でした。

やっと２年間の兵役を終えた息子は、兵役中にアプライしたイギリスの大学に合格していたので、やはりロンドンへと旅立って行きました。ちょうど、コロナも落ち着いてきて、授業はまだ半分以上はオンラインでしたが、対面のセミナーやサークル活動なども復活していたので、兵役をしている間にコロナのピークが終わり、タイミングが良かったのかもしれません。今ではロンドンのカフェでアルバイトをしながら、大学生活をエンジョイしているようで、兵役に行ったのも結果オーライだったのかもとも思っています。

もう一つの大きな変化はやはりYouTubeを始めたことでした。コロナの間、外国人の駐在員が一切入ってこず、仕事が全くなくなってしまい、超絶暇だった私。友達のみっちゃんも暇すぎて、英語を勉強すると言い出し、みっちゃんが、どうせだったら、授業風景をYouTubeにあげようよと言ったのがきっかけでした。なので、最初の頃のHey Singaporeのyoutube動画は英語のレッスン動画になっています。これが笑うほど伸びなかった！そこで、シンガポールに移住してくる人も、コロナで以前のように下見にも来られないし、じゃあ移住関係の動画をあげるかと方向転換して、そのうちに、ご飯を食べに行っても撮影、どこかに遊びに行っても撮影、となんだか、なんでもありみたいなyoutubeチャンネルになってしまいました。

でももう子供も巣立ってしまい、この年になってママ友もできないし、YouTubeと同時にTwitterも始めましたが、これをきっかけに新しい友達もできたし、老後の趣味みたいな感じでyoutubeは続けても良いかなと思っています。しかし編集にものすごく手間がかかるので、マイペースでボチボチと続けていきます！

私がマイペースでやっているyoutube動画はこちらから！